副業を始めようと思ったとき、私がいちばん気にしたのは「会社にバレないだろうか」でした。同じところで足踏みしている人は多いと思います。
先に言ってしまうと、副業が会社に伝わる主な経路は「住民税」で、ここは手続きで対策できます。今日は、私が実際に調べて手を打った方法を、順番に整理します。
大前提:まず就業規則を確認する
方法の前に、ここだけは外せません。副業の扱いは、会社の就業規則によって大きく3つに分かれます。
ひとつめは「副業禁止」。これは隠れてやるのは論外で、税金うんぬん以前の問題です。ふたつめは「許可制」。禁止ではないけれど、事前に会社へ届け出て許可をもらう必要があるタイプ。みっつめが「自由(特に規定なし)」です。
つまり「禁止されていない=自由にやっていい」とは限りません。許可制なのに無断で始めると、それ自体がルール違反になります。まずは自分の就業規則がどのタイプかを確認する。話はそれからです。私の場合は読み返して、届け出さえすれば問題ないタイプだと確認してから動きました。
バレる主な経路は「住民税」
就業規則がクリアできたとして、次に気になるのが「黙って始めても自然にバレないか」という点です。
会社員の住民税は、ふつう毎月の給料から天引きされています。これを「特別徴収」と言います。住民税は前年の所得で決まるので、副業で所得が増えると住民税も増える。すると市区町村から会社に届く通知書に、給料に見合わない高めの住民税が載り、経理の人が「給料以外に収入があるのかな」と気づく。これがいちばん多い経路です。
住民税の所得割は、おおむね所得の1割です。たとえば副業で年20万円の所得が増えると、住民税は2万円ほど増える計算になります。金額そのものは大きくなくても、給料から計算される額と差が出れば、気づかれるきっかけにはなる、というわけです。
ちなみに、マイナンバーで副業が会社に自動通知される、という心配をよく聞きますが、これは誤解でした。マイナンバーは税務署や市区町村が所得を名寄せするための番号で、会社にあなたの副業を知らせる仕組みではありません。
バレを防ぐ具体的な方法は3つ
住民税からバレないための基本は、大きく3つに整理できます。
ひとつめは、副業を「給与所得」にしないこと。アルバイトやパートのように、もう一社から給料をもらう副業は、住民税が特別徴収(会社天引き)になるのが原則で、あとから自分で納付に切り替えられないことが多い。だからバレやすいんです。
それに、二か所で「雇われて」働くと、住民税以外にもややこしい話が出てきます。労働基準法では、勤め先が違っても労働時間は通算されるので、本業と副業を合わせて1日8時間・週40時間を超えると、超えた分は残業代(割増賃金)の対象になります。しかもこのルールを守るために、副業先には本業の労働時間を伝える必要が出てくる。つまり雇用での掛け持ちは、そもそも会社に隠したまま続けるのが難しい働き方なんです。
その点、ブログ・ハンドメイド販売・スキル販売のように「事業所得」や「雑所得」になる副業は、フリーランスや個人事業の扱いなので労働時間の通算もなく、住民税も「自分で納付」を選べる余地があります。対策のしやすさが、まるで違います。
ふたつめは、確定申告で住民税を「自分で納付」にすること。確定申告書の第二表に「住民税・事業税に関する事項」という欄があり、徴収方法を「自分で納付(普通徴収)」に丸をつけます。こうすると副業分の住民税は会社の天引きとは別に、自分で納付書で払う形になり、副業の所得が会社に伝わりにくくなります。ただし自治体によって運用が違うので、不安なら市区町村の住民税の窓口に電話で確認するのが確実です。私も最初の年は念のため聞いてから申告しました。
みっつめは、人に言わない・就業中にやらないこと。じつは、いちばん多いバレ方はSNSや同僚へのうっかりと、就業中の作業です。手続きをどれだけ整えても、ここが緩いと意味がありません。よく「3つの心得」と言われますが、住民税の対策と同じくらい、むやみに人に話さないことが効きます。
確定申告そのものの手順——いくらから申告がいるのか、所得税が不要でも住民税の申告は別にいる、といった話は、こちらの記事にまとめたので、あわせて読んでもらえたらと思います。
まとめ:就業規則を守れば、あとは怖くない
副業が会社に伝わる主な経路は住民税で、①事業所得になる副業を選ぶ ②確定申告で「自分で納付」にする ③人に言わない、の3つで防ぎやすくなります。
そのうえでいちばん大事なのは、最初に就業規則を確認すること。禁止なら手を出さない、許可制なら届け出る。そこさえ押さえれば、必要以上に怖がることはありません。
私自身、ルールと手続きをはっきりさせてからは、後ろめたさが消えて、副業そのものに集中できるようになりました。怖かったのは、たぶん知らないことが多かっただけなんですよね。



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