車を買うなら、ローンか、一括か。私は15年前、普通車を新車で、ローンを組まずに一括で買いました。手元のお金はごっそり減りましたが、その一台に、いまも乗っています。
先日、この車に月いくらかかっているのかを計算してみました。ガソリン、保険、税金、車検の積み立て。ぜんぶならすと、月におよそ5〜6万円。「車は一生で数千万円かかる」と言われるわりに、私の実感は、それより少し軽いものでした。今日は、新車を一括で買って15年乗ってきた私が、車のお金について思うことを書きます。いちばん効いたのは、「安く買うこと」ではありませんでした。
なぜ、ローンを組まなかったのか
買うとき、ローンにするか一括にするかは、少し迷いました。手元のお金がまとまって減るのは、正直こわい。それでも一括にしたのは、ローンの金利が「見えない上乗せ」に思えたからです。
ローンを組むと、毎月の支払いは軽く見えます。でも、車両本体の値段に、金利のぶんが乗ってくる。総額でいくら払うかを計算すると、その差が数十万円になることもあります。私は昔、手数料の高い金融商品で痛い目にあった経験があるので、こういう「見えないコスト」にはとくに敏感でした。多少きつくても一括で払って、上乗せをゼロにする。そのほうが、自分には合っていました。
もちろん前提として、一括で買える範囲の車にする、と決めていました。背伸びして高い車をローンで買うより、無理なく現金で買える一台を選ぶ。そのほうが、あとの家計もずっと気楽です。
15年乗って、月にならすといくらか
では、実際にいくらかかっているのか。今の車の費用を、月あたりでならすと、だいたいこんな内訳です。
- ガソリン代(通勤と休日の運転で、月700〜800kmほど走ります)
- 自動車保険(車両保険は外しています)
- 自動車税
- 車検代を、毎月積み立てているつもりで割った分
- タイヤ交換やオイルなど、たまにかかる整備費
全部を足してならすと、月におよそ5〜6万円でした。世間では「車は月7万円くらいかかる」とよく言われます。それより少し低いのは、理由がはっきりしています。15年乗って、車両本体の代金を、とっくに払い終えているからです。
新車の値段は、買った瞬間は重くのしかかります。でも、それを15年で割れば、1年あたり、1か月あたりの負担は、どんどん薄まっていく。長く乗るほど「買ったときの値段」は、月々の費用のなかで小さくなっていく。車のコストを決めるのは、「いくらで買ったか」より「何年乗ったか」なのだと、15年乗ってみて実感しました。
だから、止まるまで乗るつもりです
「次はいつ買い替えるの」と聞かれることが、たまにあります。答えはいつも同じで、「まだ動くから、替えない」。この一台が本当に走らなくなるまで、乗り続けるつもりです。
新しい車に目移りしないわけではありません。それでも、ちゃんと動いているものを、わざわざお金をかけて買い替える理由が、私には見当たらないんです。長く乗るほど月々の負担は下がっていくのだから、動くうちは乗り続けるのがいちばん割に合う、という気持ちもあります。乗り潰す、と言うと聞こえは悪いですが、私にはこれが、いちばん納得のいく付き合い方でした。
車は贅沢品。それでも、私は手放さない
お金の面から言えば、車にかけたお金を投資に回していたら、という計算も、一度やってみたことがあります。仮に月5万円を年5%で30年運用できたとすると、単純計算で数千万円。「車は一生で数千万かかる」と言われるのは、こういう、使わなければ増えていたはずのお金まで含めた話です。数字だけ見ると、たしかにぞっとします。
だから、車がいわば贅沢品だという指摘は、私もそのとおりだと思います。ただ、それでも私は手放しません。名古屋の近郊で暮らしていると、車がないと生活が回らない場面が多いんです。まとめ買いも、親の通院の付き添いも、休日に少し遠くへ足を伸ばすのも、車があるから成り立っています。私にとっての車は、お金を溶かすだけのものではなく、時間と自由を買う道具でした。
念のため書き添えると、私は「車なんて持つな」と言いたいわけではありません。運転そのものが好きな人もいますし、車は家族との思い出を一緒に運んでくれる相棒でもあります。大事なのは、それがそれなりに高い買い物、いわば贅沢品だと分かったうえで、納得して選ぶこと。贅沢品だと知って選んだ一台なら、月にいくらかかろうと、その人にとっては、ちゃんと価値のあるお金の使い方だと思います。私自身、この車には15年さんざん世話になってきたので、払ってきたお金を惜しいと思ったことは、一度もありません。
「中古が正解」と言われるけれど
お金の面だけで言えば、値落ちの少ない車を中古で買うのが、いちばん合理的だとされています。それは私も理解しているつもりです。
そのうえで私は、新車を一括で買い、15年乗るという道を選びました。あれこれ乗り換えるより、一台を気に入って長く乗り切るほうが、自分には合っていたからです。逆に、数年ごとに車を替えたい人や、いつも新しい車に乗っていたい人には、私のやり方は向きません。その場合は、値落ちの少ない車を選んでおくほうが、手放すときの損は小さくて済みます。どちらが正しいというより、自分がどう車と付き合いたいか、の問題だと思います。
まとめ:車は「安く買う」より「長く乗る」
新車を一括で買って15年。いま思うのは、車のお金でいちばん効いたのは、値切りでも中古選びでもなく、「一台を長く乗ったこと」でした。長く乗るほど、買ったときの値段は薄まり、月々の負担は下がっていく。
これから車を買う人に、私の経験から一つだけ挙げるとすれば、「何年乗るつもりか」を先に決めておくと、あとの迷いが少なくなります。長く乗るつもりなら、買い方の多少の差は、時間が吸収してくれます。私の場合は、それで十分でした。
車の保険をどう見直したかは、自動車保険の見直しで、毎年これだけは確認していることに、ガソリン代を下げた工夫は、ガソリン代を月2,000円下げた3つの習慣にまとめています。

