夏の帰省で、親のお金の話を初めてした話

夏の実家の窓辺にある二つの湯のみ 節約・生活費







お盆に実家へ帰ると、母がいつものように麦茶を出してくれます。父はテレビの前で、私が来ても大して話すこともなく、野球を見ている。毎年おなじ光景です。今年もそのはずでした。

ただ、今年は一つだけ、いつもと違うことをしました。帰省の最後の夜に、両親と「お金の話」を初めてしたんです。資産がいくらあるか、という話ではありません。もしものときに、家族が困らないための話です。今日は、切り出しにくかったその話を、どう始めて、何が分かったのかを書きます。

きっかけは、母の「通帳どこだっけ」の一言だった

そんな重い話をしようと身構えていたわけではありません。きっかけは些細なことでした。母が、ある手続きのために通帳を探して、「あれ、どこにしまったかしらね」としばらく引き出しを開けていたんです。

その姿を見て、ふと思いました。もし今、両親に何かあったら、私は実家のお金がどこに何があるのか、まったく知らない。銀行がどこかも、保険に入っているのかも、何も分からない。40代にもなって、そこを一度も確認したことがなかった自分に、少し驚きました。

お金の話を親にするのは、正直、気が引けます。「財産を当てにしているのか」と思われそうで。私もずっと避けてきました。でも、避けているうちに親は年を取ります。聞くなら元気なうちだ、と、この夜にやっと思えたんです。

資産額ではなく、「ありか」から聞いた

切り出し方は、自分なりに気をつけました。いきなり「いくら持ってるの」と聞けば、誰だって身構えます。だから私は、金額ではなく「もしものときに、どこを見ればいいか」から聞くことにしました。

具体的には、こんな聞き方です。「もし二人が入院とかで動けなくなったら、俺は何をどこで確認したらいい? 通帳とか、保険証券とか、どこにあるのかだけ教えておいてほしい」。金額には触れず、あくまで「連絡先と、ありか」を聞く。これなら親も答えやすいだろう、と思いました。

実際、父は「そういうことか」と少しほっとした顔をして、いくつか教えてくれました。取引している銀行、加入している保険会社、大事な書類をしまってある場所。金額は聞いていません。それでも、いざというときに私が途方に暮れないだけの情報は、これで十分でした。

分かったのは、親も不安を抱えていたこと

話してみて、意外だったことがあります。てっきり「なんでそんなこと聞くんだ」と煙たがられると思っていたのに、むしろ両親のほうが、この手の話をしたがっていたんです。

父は、自分たちが入っている保険が、今の時代に合っているのかよく分からない、と言いました。母は、自分に何かあったとき父がお金の管理をできるか心配だ、とこぼしました。私が黙っていただけで、親は親で、ずっと不安を抱えていた。切り出さなければ、一生知らないままだったと思います。

その場ですべてを解決したわけではありません。保険が適切かどうかなんて、私にもすぐには判断できない。ただ、「一度ちゃんと確認しようか」と親子で言い合えたこと自体が、この夜のいちばんの収穫でした。

私が今回、あえてやらなかったこと

逆に、やらなかったこともあります。

まず、金額を根掘り葉掘り聞くのはやめました。ありかと連絡先が分かれば、いざというときは動けます。金額は、親が話したくなったときに話してくれればいい。それから、「この保険は損だから解約したほうがいい」といった口出しも、この日はしませんでした。私は保険で失敗した経験があるので、つい言いたくなるのですが、初回からそれをやると、親は身構えて次から話してくれなくなる気がしたんです。

お金の話は、一度で全部終わらせるものではないのかもしれません。まず「話せる関係」を作る。中身に踏み込むのは、その次でいい。今回はそう考えました。

まとめ:聞くなら、親が元気なうちに

親のお金の話は、切り出しにくい。私も40代半ばになるまで、一度もできませんでした。でも、母が通帳を探す姿を見て、聞くなら元気な今しかない、とやっと動けました。金額ではなく「もしものときのありか」から聞く。それだけでも、親子の不安はずいぶん軽くなりました。

次の帰省では、今度は保険の中身を一緒に見てみようと思っています。私が昔かけていた保険の失敗談でも土産話にすれば、父も構えずに聞いてくれるかもしれません。まずはその程度から、ゆっくり続けていくつもりです。

お金まわりを何から整えるかで迷っている方は、40代の資産形成は何から始めるかにまとめています。家計の見える化から始めたい方は、マネーフォワードを私が使い続けている理由もどうぞ。

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