マネーフォワードの3年分をAIに見てもらったら、月10分では気づけない”お金のクセ”が見えた話

ノートパソコンに表示された抽象的な折れ線グラフと机 節約・生活費

固定費は、もうだいぶ絞り切ったつもりでいました。通信費は格安SIMにして、サブスクは管理シートで棚卸し、家計簿はマネーフォワードに任せて、毎月10分だけ見直す。その10分の中身は、前に別の記事に書きました。

正直、月次では「もうこれ以上、削るところはないな」と感じていたんです。ところが、3年分のデータをまとめてAIに見てもらったら、固定費とは別のところに、見えていなかったものがありました。

実際に出てきたのは、削るべきムダではなく、自分でも気づいていなかった、「お金の使い方の”クセ”」でした。

やったのは、データを渡して「気づいたことは?」と聞くだけ

難しいことはしていません。マネーフォワードから、過去3年分の月別・カテゴリ別の集計を書き出して、その数字をAIに渡しました。私が使ったのはClaudeですが、たぶんChatGPTでもGeminiでも、同じことはできると思います。

渡すときに気をつけたのは、口座番号や名前のような、個人が特定される情報は外しておくこと。渡したのは「何月に、どのカテゴリに、いくら使ったか」という数字だけです。家計のデータをそのまま預けるのは、少し気が引けますから、ここは慎重にしました。

そのうえで「この3年で、お金の使い方がどう変わったか、気づいたことを教えて」と聞いてみる。すると、自分ではぼんやりとしか感じていなかったことを、はっきり言葉と数字にして返してきました。

固定費じゃなく、変動費の「クセ」が見えた

いちばん意外だったのは、変動費が、気づかないうちに緩やかに増えていたことでした。固定費と違って、外食や食費は月ごとに上下するので、毎月の「先月より跳ねた項目はないか」というチェックでは、なかなか捕まえられません。でも3年で並べると、外食費がじわじわと右肩上がりになっていた。月単位の小さな波の下で、ゆっくり水位が上がっていた、という感じです。

もっとこたえたのは、自分では「節約できている」と思い込んでいた費目が、実はあまり減っていなかったことです。自炊を頑張っているつもりの食費が、3年で見るとほぼ横ばい。頑張った感と、数字のあいだのズレを、AIは淡々と見せてきます。

それから、出費が特定の月に偏っていることも、あらためて突きつけられました。「この時期は毎年ふくらんでいます」と指摘されて見返すと、たしかに年末と、家族の行事が重なる時期に、毎年同じように増えている。分かっていれば、先に備えておける話です。

「削る」じゃなく「質を見る」段階なんだと思った

面白かったのは、増えていた外食費を、私はあまり減らす気にならなかったことです。

これはたぶん、別に書いた「お金を使うのが下手」という話とつながっていて、ここ数年、意識して”楽しみに使う”練習をしてきた結果でもあるからです。家族との外食が増えたのは、私にとってはむしろ良い変化でした。AIのおかげで、「意識して使っているお金」と「惰性で漏れているお金」を、切り分けて見られた。これが、いちばんの収穫でした。

固定費を絞り切ったあとの家計は、もう「どこを削るか」ではなくて、「使っているお金が、自分の納得できる使い方になっているか」を見る段階なんだと思います。その”質”のチェックは、月10分の手作業より、3年分を一気に俯瞰できるAIのほうが、ずっと得意でした。

AIは「答え」じゃなく「指摘」をくれる相棒

以前、配当金の税金をAIに教わって取り返した話をこちらに書きました。あのときも感じたことですが、AIは「こうしろ」と答えを押しつけてくるわけではありません。データを渡すと、「ここ、増えてますよ」「これ、毎年ですよ」と、見落としを拾い上げてくれる。どう受け止めて、どう動くかを決めるのは、あくまで自分です。

もうひとつ大事にしているのは、AIが出した数字を鵜呑みにしないこと。指摘されたら、自分でマネーフォワードの該当箇所を開いて、本当にそうかを確かめます。AIは気づきの入口で、確認するのは自分。この順番だけは崩さないようにしています。

まとめ:記録は機械、俯瞰はAI、判断は自分

家計簿の記録はマネーフォワードに、長期の俯瞰はAIに任せる。そうやって、自分は「これは納得して使えているか」を考えるところだけに集中する。お金の管理でいちばん面倒な「気づく」作業の大半を、機械に渡してしまった形です。

固定費を削るフェーズが一段落した人ほど、一度こうやって3年分を俯瞰してみると、面白いと思います。削るための作業ではなく、自分のお金の使い方を、少し離れたところから眺める時間として。年に一度くらい、やってみる価値はありました。

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