エアコンの2027年問題、買い替えは慌てない。電気代の準備とあわせて考えた話

エアコンの室外機(エアコン2027年問題と電気代の準備のイメージ) 節約・生活費

去年の夏、7月の電気代の請求を見て「あれ、こんなに高かったっけ」と少し固まりました。妻と2人暮らしで、特別ぜいたくな使い方をした覚えはない。それでも前の月から数千円跳ね上がっていました。

原因はわかっています。暑くなった瞬間にエアコンを全開にして、それまで何の準備もしていなかったからです。几帳面なわりに、この「先回り」が毎年できていない。今年はその反省から、本格的に暑くなる前の6月のうちに、お金をかけずにできる準備をしておきました。

稼働前にやった、お金のかからない準備

まずはフィルター掃除です。去年の秋にしまったまま半年以上ほったらかしで、開けたらうっすらホコリの膜。これ、冷えが悪くなるだけでなく、効きが鈍いぶん余計に電気を食うそうです。掃除機で吸って水で軽く洗って乾かすだけ、15分ほどの作業ですが、最初のひと吹きの冷たさが去年とは違いました。メーカーの説明では、目詰まりで消費電力が数%変わるとのこと。たった数%でも、夏の3〜4か月ずっととなると、それなりの金額です。

次に室外機まわり。いつのまにか前に植木鉢が置かれていました。室外機は熱を外に逃がす役割なので、前がふさがると効率が落ちる。どかして風の通り道を空けるだけ、これもタダです。

設定も見直しました。「自動運転」に任せる、設定温度をいきなり下げすぎない、サーキュレーターで冷気を部屋に回す。去年までは強風・低温でゴリ押ししていたので、ここは考え方を変えた部分です。妻には「そんな細かいことで変わるの?」と半信半疑で言われましたが、損のない範囲なので続けています。

気になって調べた「エアコンの2027年問題」

準備をしながら、ひとつ気になる話を調べました。「エアコンの2027年問題」と呼ばれているものです。

要は、2027年4月からエアコンの省エネ基準が引き上げられる。資源エネルギー庁のページにも書いてありました。いちばん省エネ性能の高い機種を基準に目標値を決める「トップランナー制度」という仕組みです。

大事なのは、これがメーカー(作る側)へのルールだということ。今うちで使っているエアコンを慌てて買い替える必要はまったくなく、これまで通り使えます。最初は私も「え、買い替えなきゃダメなの?」と一瞬あせったので、念のため書いておきます。

変わるのは、メーカー側のルールです。トップランナー制度では、メーカーが出荷するエアコン全体の平均で新しい基準を満たす必要があります。個々の機種がいきなり販売禁止になるわけではありませんが、メーカーは基準を満たすために省エネ性能の低いモデルを減らしていく。その結果、これまで安く買えたシンプルな低価格モデルが市場から減り、本体価格が上がるのでは、と心配されているわけです。一方で、基準が上がるぶん新しい機種は電気代が下がる方向で、資源エネルギー庁の試算では6畳用で年およそ2,760円、14畳用で年約12,600円安くなるとのことでした。

買い替えは、慌てない

ここで「本体が高くなっても電気代で取り返せるなら、トータルでは変わらないのでは」という見方があります。年1万円ちょっと浮く機種を10年使えば10万円以上ですから、確かに一理あります。

ただ、私が引っかかるのは、最初にドンと出ていくお金の大きさです。トータルが同じでも、一度に十数万円まとめて払うのと、毎月の電気代でじわじわ差がつくのとでは、家計にとっての意味がまるで違う。月末に家計をスプレッドシートで締めている身としては、まとまった出費がいつ・いくら必要か読めること自体が安心材料になります。

そのうえで私の段取りはこうです。まず動作確認。今年動かしてみて、ちゃんと冷えるか、変な音やニオイはないか。話はそこからで、冷えているものを制度の都合だけで捨てるのが、いちばんもったいない。

目安にしているのは「10年以上使っているか」だけです。買い替えの目安は一般に10年前後と言われます。まだ数年なら2027年問題はスルーで大丈夫。問題は、10年以上使っていて動きも少し怪しいときで、そのときは思い切って買い替えます。狙うのは最安機でも最上位機でもなく、真ん中のスタンダードなクラス。最安機はそもそも2027年問題で減る方向で省エネも物足りず、最上位は高すぎる。性能と価格の真ん中が無難というのが、今の私の結論です。

悩ましいのは買い時です。本当なら例年10月ごろの型落ち品の値下がりを狙いたいところですが、2027年問題で今年は安い型落ち品が出てこない、出ても早く消えるかもしれない。「秋まで待てば安い」といういつもの作戦は当てにしないほうがよさそうで、怪しい機種があるなら今から候補を絞っておくつもりです。逆に、まだ十分使えそうなら慌てず、買い替え予算だけ今から確保しておく。月数千円を別口で積んでおけば、数年後に壊れても慌てて選ばずに済みます。

節電は我慢じゃなくて、段取り

結局、夏の電気代は「エアコンを我慢する」で下げるものではないと思います。暑いのを我慢して体調を崩したら、それこそ一番高くつく。そうではなく、暑くなる前の段取りでだいたい決まる。フィルター、室外機、設定。どれも特別なことではないし、お金もほとんどかかりません。

電気代も立派な固定費の一部です。毎月の通信費や保険を見直すのと同じ目線で、夏が来る前の6月に足回りだけ整えておく。それだけでも、去年の自分よりはマシな夏が過ごせそうです。

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