ボーナスを当てにしない暮らし方を、長く続けています。
毎月の給料だけで生活が回るように家計を設計して、ボーナスは「来たらラッキーくらいの臨時収入」と考える。これだけで、お金まわりの不安がぐっと減りました。
なぜ「ボーナスは幻」と思って暮らすのか
会社員のボーナスは、業績次第で上下します。
過去には、夏のボーナスが満額出た翌年の冬、業績悪化で半分以下になったことがありました。同じ会社にいても、年によって30万円単位で変動することは珍しくありません。コロナ禍では、業界全体でボーナスがほぼ消えた会社もたくさんありました。
つまり、ボーナスは「もらえることが約束されているお金」ではなく、「会社の業績に左右される変動収入」なんです。
このことを忘れて、ボーナスを生活費の柱にしてしまうと、いざ減ったとき・ゼロになったときに一気に詰みます。住宅ローンや車のローンを「ボーナス払い」で組んでいたら、その月の支払いだけで赤字になってしまう。
私は何度かそういう同僚を見てきました。普段は普通に暮らしていた人が、ボーナス減額の年に急に「家計が回らない」と言い出す。原因を聞くと、たいてい「ボーナスでまとめて払うつもりだった出費」が崩れていました。
月給の8割で生活する設計
私が意識しているのは、月給の8割で日常生活を回すことです。
家賃・光熱費・通信費・食費・交際費など、月々のすべての支出を、月給の8割に収めるようにしています。残りの2割は、毎月の貯蓄や投資(積立NISAなど)に回します。
この設計だと、ボーナスがゼロになっても、月の生活には影響しません。減ったら減ったで「臨時収入が少なかったね」で済む。心理的な余裕が、家計の余裕より先に効いてきます。
最初からこの設計にできた、というよりは、過去に「ボーナスを当てにして使ってしまった」失敗があって、そこから少しずつ調整した結果です。月給の中で生活できると気づいたとき、ようやく「お金の不安」が小さくなりました。
ボーナスが来たときに、私が決めていること
それでも、ボーナスは年に2回入ってきます。じゃあ、入ってきた分はどうしているか。
私の場合は、ほぼ全額を投資か貯蓄に回しています。
具体的には、まず積立NISAの設定に組み込みます。毎月の積立額に上乗せして、ボーナス月だけ増額する形で、つみたて枠を使い切る方向に持っていく。これで、ボーナスが「来たら投資に消える」という流れが自動でできます。
それから、普段からマークしていた個別株を買うこともあります。ウォッチリストに入れて「いつか買いたい」と思っている銘柄を、ボーナスのタイミングでまとめて買う。月給からだと買いにくい単元株(数十万円単位)も、ボーナスなら無理なく買えます。
残った分は、生活防衛資金や特別費の積立に回すこともあります。年によって配分は変わりますが、「日常の使う口座にそのまま流れ込む」ことはしないようにしています。
このスタンスで何が変わったか
「ボーナスは幻」と思って暮らすようになって、いくつか変わったことがあります。
ひとつは、業績の変動に振り回されなくなったこと。「今年のボーナスは減りそうだ」というニュースが社内で流れても、生活には影響しないので、淡々と仕事を続けられます。
もうひとつは、ボーナスの使い道で迷わなくなったこと。「何に使おうか」「どこかに旅行行こうか」と毎回考える必要がなくなって、入った瞬間に投資に流す、というルーチンが回るようになりました。判断疲れが減ります。
そして、貯蓄と投資のスピードが、想像以上に上がりました。月給の2割と、年2回のボーナスのほぼ全額。これだけで、年単位で見るとかなりの金額が積み上がっていきます。
ローンを「ボーナス払い」で組まないこと
最後にひとつだけ。
住宅ローンや車のローンを組むときに「ボーナス払い併用」という選択肢が出てきます。月々の支払いを軽くできる代わりに、ボーナス月にまとめて多く払う方式です。
私はこれをおすすめしません。
理由は単純で、ボーナスが減ったときに支払いが破綻するからです。月々の返済額を安く見せるための仕組みですが、結局のところ「来年もボーナスは同じくらい出る」という前提に乗ったローン設計になってしまう。
「ボーナス払いなしで月々無理なく払える金額」をローンの上限にする。これだけで、業績変動に強い家計になります。
ボーナスを「幻」と扱うことは、消費を我慢することではありません。生活設計を月給の中に収めることで、ボーナスが本当の意味での「自由に使えるお金」になります。投資にも、貯蓄にも、いざというときの備えにも。
なお、給与振込先と目的別口座を使った具体的な貯め方については、こちらの記事に書きました。


