モバイルバッテリーを、これまでに何個買ったか数えてみると、けっこうな数になります。
買うたびに「今度こそ」と思うのですが、しばらくするとカバンの中に入れっぱなしになって、気づいたら充電も切れている。そのうち持ち歩くのをやめて、また「やっぱり必要だな」と思って新しいのを買う。この繰り返しをしていました。
なぜ使わなくなるのか、しばらくわかっていなかったんですが、今思えば原因はシンプルで、重かったからです。
容量と重さは、きれいに比例する
モバイルバッテリーの重さは、容量に比例します。
ざっくりした目安ですが、10,000mAhで180〜210g前後、20,000mAhになると340〜500g近く。ペットボトルの飲み物半分から一本分くらいの重さです。毎日カバンに入れると、これが地味に効いてきます。
「いざというときのために大容量を」と思って選ぶと、結果的に重いものを買うことになる。そして重いから、だんだん持ち出すのが億劫になる。「今日はいいか」が続いて、気づいたらカバンから消えている。私のパターンは、いつもこれでした。
毎日使えるサイズに変えてから、忘れる日がなくなった
今はAnkerの10,000mAhのもの(A1257)に落ち着いています。
軽くてコンパクトで、スマホ2〜3回分は充電できる。これに変えてから、カバンに入れっぱなしで忘れることがなくなりました。重さを意識しなくなったんだと思います。
「毎日使う道具は、存在を忘れられるくらい軽いほうがいい」という感覚が、ようやくわかった気がします。何個も買い直して、やっとです。
結局は「どのシーンで使うか」で、選ぶ基準が変わる
とはいえ、軽ければ何でもいいかというと、そうでもありません。使うシーンによって、優先する基準が変わります。私が今、選び直すならこう考える、という整理です。
容量より先に「どのシーンで使うか」を決める
シーンが決まれば、選ぶ基準は自然に決まります。
毎日の通勤・日常使い → 私はここ
最優先は軽さ。5,000〜10,000mAh・200g前後。スマホ1〜2回分で一日乗り切れる
旅行・出張
10,000〜20,000mAh・ポート2口。ノートPCも充電するならPD出力(65W前後)まで確認
防災・停電の備え
大容量+自然放電の少なさ・残量の見やすさ。家族で連泊規模ならポータブル電源の領域
飛行機に持ち込むなら(2026年4月〜)
預け入れ不可・本体は1人2個まで・容量はWhで判断(mAh×3.7÷1000)。ルールは各社・路線で違い改定も続くため、搭乗前に公式で最新確認を
※飛行機のルールは2026年6月時点で私が調べた内容です。航空会社・路線で細部が異なり、今後さらに変わる可能性があります。
毎日の通勤・日常使いなら、軽さが最優先です。容量は5,000〜10,000mAhで十分。スマホを1〜2回足せれば、一日はだいたい乗り切れます。200g前後までに抑えると、持ち歩くのが苦になりません。私がたどり着いたのもここでした。
旅行や出張になると、話が変わります。一日中スマホで地図や写真を使うし、家族の分も充電したい。ここは10,000〜20,000mAhで、ポートが2口あると安心です。出張でノートパソコンも充電したいなら、PD(後述)の出力が高いものを選ぶ必要があります。私はノートPCを補助充電したい場面があるので、ここは妥協できません。
防災・停電の備えとして置いておくなら、また基準が違います。容量は大きめがいいし、長く置いても自然に放電しにくいか、残量が見やすいかが効いてきます。ただ、家族で何日も、という想定になると、モバイルバッテリーよりポータブル電源の領域です。普段使いと防災用は、無理に1台で兼ねないほうがいい、というのが今の私の考えです。
飛行機に持ち込むなら、2026年4月にルールが変わっていた
出張や帰省で飛行機に乗る前、念のため持ち込みルールを調べたら、2026年4月にルールが変わっていて、正直少し驚きました。几帳面なわりに、こういうのを直前まで知らないんです。
大事なところだけ、私が確認した範囲で書いておきます。
- モバイルバッテリーは預け入れ(受託手荷物)に入れられません。必ず機内に持ち込みます。これは容量に関係なく共通です。
- 容量は「mAh」ではなく「Wh(ワット時)」で見ます。目安は Wh ≒ mAh × 3.7 ÷ 1000。10,000mAhで約37Wh、20,000mAhで約74Wh。市販品の多くは100Wh以下に収まります。ただし本体やパッケージにWh値が印字されていれば、計算よりそちらが正です。
- 本体は、容量にかかわらず1人あたり2個まで(160Whを超えるものは持ち込みも預け入れもできません)。「100Wh以下なら何個でもOK」と思い込んでいたのですが、それは予備電池の話で、モバイルバッテリー本体は2個まで、と知って認識を改めました。
- 2026年4月下旬以降、国内線各社(JAL・ANAなど)で座席上の棚にしまわず手元で管理する/機内のコンセントやUSBからモバイルバッテリーを充電しないといった使い方の制限も加わっています。
注意したいのは、このあたりのルールは航空会社や路線で細部が違ううえ、今も改定が続いている点です。実際、2027年にさらに厳しくなる可能性も案内されています。なので、搭乗前に必ず、利用する航空会社の公式ページで最新の案内を確認してください(この部分は2026年6月に最新の案内を確認して更新しています)。これだけは、調べておくと当日あわてずに済みます。
PD対応かどうかは、最後にもう一度確認する
最後にもう一つ、地味ですが効くのがPD(Power Delivery)への対応です。
PD対応のバッテリーは充電が速い。スマホだけでなく、最近のノートPCやタブレットもUSB-Cで充電するものが増えているので、ここが対応していると一台で複数の機器に使えます。出張用なら、出力のワット数(ノートPCを充電するなら65W前後が目安)まで見ておくと失敗しません。
まとめ:容量より「重さ」と「使うシーン」で選ぶ
私がモバイルバッテリーを選ぶときに確認するのは、容量・重さ・PD対応の3点、そして「どのシーンで使うか」です。
- 毎日使うなら、軽さ最優先(5,000〜10,000mAh・200g前後)
- 旅行・出張は、容量とポート数とPD出力(10,000〜20,000mAh)
- 防災は大容量+自然放電の少なさ。家族・連泊規模ならポータブル電源も検討
- 飛行機は預け入れ不可・本体2個まで・Whで判断。最新は各社公式で確認
「大容量=安心」という気持ちは、よくわかります。私も何度もそれで買いました。でも、毎日持ち歩けない重さのものは、結局使わなくなる。自分がどのシーンで使うかを先に決めてから容量を選ぶ。これだけで、後悔はだいぶ減ると思います。
もし今、一台目を選ぶなら。まずは毎日のカバンに入れて、苦にならない重さのものから。それが結局、一番コスパが高い。何個も買い直した私が、たどり着いた結論です。


