相場が良い月ほど、私が証券口座を見すぎないようにしている理由

伏せたスマートフォンとノートがある夜の机 投資・NISA

「S&P500がまた最高値を更新」。そんなニュースが流れる月は、正直、悪い気はしません。私も2018年からインデックス投資と高配当株を続けていて、口座の数字が増えていくのは、やっぱり嬉しいものです。

ただ、白状すると、以前の私はその嬉しいはずの月に、いちばんそわそわしていました。1日に何度もアプリを開いて、増えた含み益を確認しては、また閉じる。仕事の合間にものぞいてしまう。増えているのに、なぜか落ち着かない。そんな時期が、確かにありました。

今日は、そんな私が「相場が良い月ほど、あえて口座を見ない」と決めた話を書きます。同じように、増えているのにソワソワしてしまう人に、少しでも参考になればと思います。

結論から言うと、相場が良い月ほど口座を開かないことにした

先に結論です。いまの私は、相場が好調な月ほど、証券口座を見る回数を意図的に減らしています。具体的には月末に一度、家計を締めるときだけ。上がっている実感があるときほど、この「見ない」を徹底するようにしました。

減っている時に見ないのはわかる、でも増えている時まで見ないのはなぜ、と思われるかもしれません。私も昔はそう思っていました。むしろ上がっている時こそ見たいじゃないか、と。ただ、8年やってきて、私にとって危ないのは下げ相場より上げ相場のほうだ、と気づいたんです。

上がっている時ほど、私は落ち着かなかった

2018年にSBI証券へ切り替えて、インデックス投資を本格的に始めた頃の話です。ちょうど相場の調子が良い時期がありました。積み立てた分に含み益が乗って、口座を開くたびに数字が増えている。最初は素直に嬉しかった。

ところが、その嬉しさがだんだん落ち着かなさに変わっていきました。朝、通勤電車でアプリを開く。昼休みに会社の食堂で開く。帰宅してもう一度開く。ひどい日は1日に5回以上見ていたと思います。几帳面と言えば聞こえはいいですが、要するに、増えた数字が気になって仕方がなかったんです。

下げている時は「まあ長期だから」と自分に言い聞かせて、むしろあまり見ませんでした。それなのに、上げている時のほうがそわそわする。この逆転が、自分でも不思議でした。

見すぎた結果、一度やらかしました

そして、見すぎた月に、私は一度やらかしています。

含み益がふくらんでいるのを毎日眺めているうちに、「この辺で一回、高配当株の一部だけ利確しておこうかな」という気持ちが芽生えました。理屈があったわけではありません。ただ「こんなに上がってるんだから、少し利益を確定させておいたほうが賢いのでは」と、なんとなく思ってしまった。それで一部を売りました。

結果はどうだったか。売ったあとも、その株はさらに上がっていきました。当然、買い直したくなる。でも一度売った値段より高くなっていて、今さら買い直すのも悔しくて、結局しばらく手が出せませんでした。最後は元の株を高い値段で買い直す羽目になり、払ったのは売買のときの税金と手数料だけ。何ひとつ得をしていません。

今思えば、あの売り注文の引き金は、相場でも数字でもなく、私が口座を見すぎて余計なことを考えたことでした。見ていなければ、あの売買は起きなかった。積み立てを淡々と続けていれば、それでよかったんです。

だから今は「月末に一度だけ」と決めている

この失敗から、私はルールを一つ作りました。

まず、積み立ては全部自動にしています。毎月10万円を、日付を決めて自動で買い付ける設定にして、あとは触らない。相場が良かろうが悪かろうが、買う金額も日も変えません。設定したら忘れる、が基本です。

そのうえで、口座を開くのは月末に家計を締めるときだけ、と決めました。私は毎月末、マネーフォワードと自作のスプレッドシートで家計を振り返るのですが、資産の確認もそのタイミングにまとめてしまう。妻に「またスプレッドシートで計算してるの」と半分あきれられながら、月に一度だけ数字と向き合う。それ以外の日は、原則として口座を開きません。

これにしてから、上げ相場の月のあのそわそわが、かなり静かになりました。見ないと決めてしまえば、余計な売買のスイッチも入りません。私にとっては、投資の方針を変えるより、見る回数を減らすことのほうが、よほど効果がありました

見ないための、地味な仕掛け3つ

とはいえ「見ないぞ」と気合だけで我慢するのは難しい。私も最初は、決めたそばからつい開いていました。そこで、意志の力に頼らずに済むよう、地味な仕掛けをいくつか用意しています。

  • 証券アプリの株価通知を切る。「最高値更新」みたいな通知が来ると、どうしても開きたくなる。だから通知そのものを止めました。上がったことを教えてもらう必要は、私にはありません。
  • 証券アプリをホーム画面の奥へ移す。すぐ押せる場所にあると、無意識に開いてしまう。スマホの2ページ目の、フォルダの中に入れておくだけで、開く回数はぐっと減りました。
  • どうしても資産が気になったら、家計簿アプリの推移だけ見る。個別の株価ではなく、資産全体のゆるやかな折れ線を見る。これなら一喜一憂しにくいし、余計な売買の気も起きません。

どれも大したことのない工夫です。ただ、相場は自分でコントロールできませんが、口座を見る回数は自分で決められる。そこだけは自分の手の中にある、というのが、私には妙に安心材料になっています。

まとめ:相場が良い月こそ、静かにやり過ごす

相場が良い月は、気分がいい分だけ、つい触りたくなります。でも私の場合、見すぎた月にかぎって余計な売買をして、損をしてきました。だから今は、好調な月ほど口座を開かず、積み立てを自動のまま淡々と続けて、月末に一度だけ振り返る。それくらいがちょうどいい、と感じています。

増えている数字が気になって何度も口座を開いてしまう。そういう月に、私がまず手をつけたのは証券アプリの株価通知を一つオフにすることでした。たったそれだけでも、そわそわして開く回数は、私の場合はっきり減りました。

そもそも40代から資産形成を何から始めればいいのか迷っている方は、40代の資産形成は何から始めるかにまとめています。逆に、相場が下がった月に私が何をして何をしなかったかは、暴落のとき、私がやったこと・やらなかったことに書きました。上げの月と下げの月、どちらも「淡々と続ける」に行き着いた記録です。

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