去年の夏、帰省と家族旅行が終わってしばらくして、なんとなく口座を見たら、思っていたより4万円ほど多く減っていました。何に使ったのか、はっきり思い出せない。交通費、手土産、甥っ子への小遣い、実家での外食。ひとつひとつは大きくないのに、合わせると、ふだん節約している一ヶ月ぶんくらいが、あっさり消えていました。
今年は同じことを繰り返さないように、夏が始まる前に予算を決めました。今日はその話です。
帰省と旅行は、なぜこんなにお金が飛ぶのか
まず、去年の私がなぜ使いすぎたのか。帰省と旅行には、ふだんの生活にはない出費が、まとめて乗ってきます。私の場合は、こんな顔ぶれでした。
- 実家までの交通費(夫婦2人分)
- 実家への手土産(父の好きな和菓子と、母に少しいい惣菜・毎回そこそこ奮発する)
- 甥っ子2人への小遣い(中1と小5・毎回いくらにするか迷う)
- 実家での外食や、こちらが出す食事代
- 夏の家族旅行そのものの費用
厄介なのは、どれも「まあ、こういうときくらいは」と思って財布を開いてしまうことです。ふだんはコンビニ一つ我慢している人間が、この時期だけは気が大きくなる。その気持ちは、痛いほどわかります。私がそうなので。
ふだんの家計簿はゆるいのに、帰省と旅行だけは枠を決める
正直に白状すると、私はふだんの家計簿を、そんなにきっちり管理していません。「食費は月いくらまで」と細かく決めると、超えた月に嫌になって続かない。だから日常は、マネーフォワードでゆるく眺めるくらいにしています。
ただ、帰省と旅行のような「イベントの出費」だけは、話が別だと考えています。日常と同じ調子でゆるくやると、上限がないぶん、青天井で膨らむ。去年がまさにそれでした。だから今年は、夏が来る前に「帰省と旅行で使っていい総額」を、先に決めておくことにしました。
お金の置き場所も分けています。ふだんの生活費とは別に、特別費という枠を作っていて、こういう出費はそこから出す。この仕組みは前に書きました。ボーナスは当てにしない暮らしをしているので、帰省と旅行の予算も、来たボーナスの一部をこの特別費に回して用意しています。
私の決め方は、スプレッドシートに枠を書くだけ
決め方は、たいしたことはしていません。夏に入る前に、いつものスプレッドシートに項目を並べて、それぞれいくらまでにするかを書く。ただそれだけです。
交通費はほぼ固定なので、そのまま。手土産はこれくらい、旅行はこの範囲、と枠を置いていきます。地味にいちばん効いたのが、甥っ子への小遣いを「中学生は5千円、小学生は3千円」と、先に金額を決めてしまったことでした。去年までは、その場の雰囲気で毎回いくらにするか迷って、たいてい多めに渡していました。前に甥っ子から「おじさんお金持ちなの」と聞かれて困ったこともあって、たぶん、ちょっとした見栄も混ざっていたんでしょう。先に決めておくと、迷わないし、渡しすぎもしない。
妻に「今年は先に決めたから」と話したら、「それで足りるならいいけどね」と、半信半疑の顔をしていました。まあ、去年のことがあるので、疑われても仕方ありません。
予算を決めたら、かえって気持ちよく使えた
意外だったのは、予算を決めたことで、お金を使うのがむしろ気楽になったことです。
枠の中だと分かっていれば、実家で親にごちそうするのも、甥っ子に決めた額を渡すのも、後ろめたさなしに差し出せます。私は、ケチるところはとことんケチる人間ですが、家族と過ごす時間や、実家への手土産みたいなものをケチって、その場が気まずくなるほうが、よっぽど損だと考えています。予算は、その「気持ちよく使う」ための枠でもありました。
「予算を決める」というと、我慢や切り詰めの話に聞こえるかもしれません。でも私にとっては逆でした。決めた枠のなかでは、遠慮なく使うための準備です。上限がないと、使ったあとで「使いすぎたかな」と、いちいち後ろめたくなる。あの後ろめたさこそ、いちばんもったいない。
節約は日常で、帰省と旅行は枠のなかで
節約はふだんの生活でやる。帰省と旅行は、先に予算を決めて、その枠のなかで気持ちよく使う。去年の私は、この二つをごちゃ混ぜにして、ふだんの調子のまま気が大きくなり、あとで口座を見て青くなりました。
今年はまだ夏の途中ですが、少なくとも去年のような「何に使ったか思い出せないお金」は、今のところ出ていません。枠を決めただけで、使うときの気持ちが、ずいぶん軽くなった。私にとっては、それだけで十分な収穫でした。
帰省や旅行のお金をどの口座から出しているかは目的別口座に分けた話に、その原資であるボーナスとの付き合い方はボーナスは幻と思って暮らす話に、ふだんのゆるい家計簿のやり方はマネーフォワードの月10分ルーティンに書きました。お金全体の整え方は40代の資産形成は何から?にまとめています。
※金額は私個人の家計の例です。適正な予算は家族構成や帰省先までの距離によって変わります。


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