2018年からインデックス投資を始めて、8年。
最近、ふと「これ、いつ売るんだろう」と考える時間が増えてきました。
積み立てを始めたばかりの頃は、出口のことなんて頭にありませんでした。
とにかく続ける、暴落で売らない、それだけで精一杯。
でも、月10万円の積立が当たり前になってきて、口座の中身がそれなりに育ってくると、視線が少しずつ「入口」から「出口」に向き始めるんですよね。
ちょうどそんな時に、リベ大の動画でも「積立投資の終わり方」についての話を見つけて、自分の頭の中で漠然としていたものが少し整理できました。
今日は、43歳の私が、出口戦略についていま考えていることを書き残しておきます。
取り崩しを始めるのは、たぶん20年くらい先。
だから今書いていることは、結論というより準備運動です。
考え始めて気づいた、自分の中の揺れ
出口を考え始めると、自分の中に正反対の気持ちが同居していることに気づきました。
一方では「投資を早くフィニッシュさせたい」気持ちがあります。
ある程度の資産が積み上がってきたら、もう売って現金化して、株価の上げ下げを気にしない生活に入りたい。
他方では「投資のスピードを落とせない」気持ちもあります。
ここまで積み上げてきたんだから、もう少し、もう少し増やしたい。リタイア後も同じペースで続けたい、という気持ち。
たぶん、出口戦略を考える時の答えは、この振り子の真ん中にあるんだと思います。
完全にやめるでもなく、ガンガン続けるでもなく、減速しながら少しずつ使うほうに焦点を当てる。
言葉にすると当たり前ですが、自分の中で振り子が右と左に振れていることに気づくだけでも、出口の準備としては大きい一歩でした。
本当に難しいのは「使えるか」かもしれない
出口を考えていると、自分への問いがいろいろ出てきます。
リタイア後に、20年以上続けてきた積立を、ちゃんと止められるのか。
売る側に切り替えられるのか。そして、そのお金を、ちゃんと使えるのか。
正直、頭の中ではどれも難しい問いですが、いちばん引っかかっているのは最後の「使えるのか」です。
節約と積立を続けてきた習慣は、ある日突然「これからは使う側」にスイッチできるものじゃない。
歯磨きを毎日続けてきた人に「明日からやらないで」と言うようなものです。
出口戦略って、つい「いつ売るか」「どれくらい取り崩すか」の話だと思いがちなんですが、本当に難しいのは、その後の「使う」の部分なのかもしれない、と最近感じています。
老後は、投資の影響が今より大きくなる
もうひとつ、考えておいた方がいいなと思ったこと。
現役のうちは、暴落で資産が30万円減っても、給料という慰めがあります。
「また積み立てれば取り戻せる」と思える分、心理的に楽です。
でもリタイア後は、その給料がなくなる。
資産の増減が、ダイレクトに生活費に響くようになります。
言い換えると、リタイア後は今より「リスクに耐えにくい」状態になる、ということ。
今の私はまだ40代で、リスクをそれなりに取れる立場にいます。
でも60代になった時の自分は、同じ感覚ではいられない。
このギャップを埋めるために、何かしらの準備が必要だな、と思いました。
具体的に、何を準備しておきたいか

ぼんやり考えていることを並べると、こんな感じです。
リタイア5年前くらいから、ポートフォリオのリスクを少しずつ下げていきたい。
具体的には、預金(安全資産)と株式ファンド(リスク資産)の比率を、徐々に預金多めにシフトしていく。
今が「預金2:株式8」のイメージなら、5年後には「預金4:株式6」くらいに、ゆっくり調整していく感覚です。
ファンドの本数も、リタイア前にはシンプルに絞っておきたい。
理想は「預金 + eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」くらいの2本立てに近づける方向。
ファンドの数が多いと、取り崩す時に「どれから売る?」で悩んで動けなくなります。
50代以降は認知機能も少しずつ落ちていくので、シンプルさは大事です。
そして、これがいちばん意外だった気づきなんですが、リタイア前に「売って使う」経験を少額でも積んでおきたい。
20年以上「売らない」を続けてきた人間が、いきなり老後に「売り始める」のはハードルが高いんですよね。
子どもの祝い金、家電の買い替え、旅行費用、何でも構いません。
「売る」「使う」という動作に体を慣らしておく感覚です。
私はインデックス投資家ですが、「売らないが信条」になってしまうと、出口の前で立ち止まる気がしています。
リタイア後の取り崩し本番では、年に1回まとめて取り崩す形がよさそうだと、今のところ考えています。
年に何回も売買すると、判断と手続きで疲れる。
年末か年始に1回だけ、その時の資産の合計から3〜4%相当を取り崩す。それで1年を回す。
これくらいシンプルな運用が、50代以降の自分には合っていそうです。
「定率」と「定額」、両方知っておくと選びやすい
取り崩しの方法を調べていると、大きく2つの考え方があることが分かりました。
ひとつは定率取り崩し。
毎年、その時の資産額の一定割合(たとえば3%とか4%)を取り崩す。
資産が下がっている年は取り崩し額も自動的に減るので、資産寿命が延びやすい。
ただし、年によって取り崩せる額が変わるので、生活費の計画は立てにくくなります。
もうひとつは定額取り崩し(4%ルールの本来の形)。
初年度に資産の4%を取り崩し、翌年以降はインフレに合わせて少しずつ調整しながら、毎年ほぼ定額で取り崩す。
これがアメリカで生まれた本来の4%ルールで、トリニティ大学の研究では「30年後に資産が残っている確率95%」というデータがあります。
生活費の計画は立てやすい一方、暴落のタイミングで取り崩しを始めると、想定より早く資産が減るリスクがあります。
私の今のところの感覚としては、メインは定率にして、足りない時だけ追加で取り崩す、という両方を混ぜる感じが、しっくりきています。
ただ、これも実際に取り崩しを始める時の自分の生活スタイル次第で、まだ確定ではありません。
高配当株という、もう一つの出口の形
ちなみに、ここまで書いてきた取り崩しとはまったく違う形の出口もあります。
それが、高配当株からの配当金で日々の生活費を補う、というやり方です。
インデックスファンドは、入口がシンプル。
毎月決まった金額を、決まった銘柄に積み立てるだけ。リサーチもタイミング判断もほとんど要りません。
ただ、出口(取り崩し)になると、いま書いてきたように、いつ・いくら・どうやって売るかで悩むことになります。
高配当株は、その逆です。
入口がけっこう難しい。
銘柄を選ぶリサーチ、買うタイミング、銘柄を分散させる組み合わせ、考えることがたくさんあります。
でも、出口は驚くほどシンプル。配当金が入ってきたら、それを使えばいいだけ。取り崩しの計算も、何%売るかの判断も必要ありません。
私は数年前から、インデックスの積立と並行して、高配当株(日本株)をちょっとずつ買い進めています(→ インデックス投資を8年続けた正直な感想と、高配当株を始めた理由)。
理由は単純で、インデックスの「出口難しい」と高配当株の「出口簡単」、両方の性格を組み合わせると、自分の中ではバランスが良くなる気がしているから。
老後の生活費を全部インデックスの取り崩しでまかなうのは、たぶん精神的にしんどい。
配当金が入ってくる別ルートがあると、それが固定費の一部を自動的にカバーしてくれて、取り崩しのプレッシャーが下がる気がします。
両方を混ぜる、というのが、今のところ私好みの出口の形です。
43歳の今、やっておきたいこと
最後に、出口を考え始めた43歳の私が、今のうちにやっておきたいことを書いておきます。
月10万円の積立は、もうしばらく続けます。
出口を意識し始めたとはいえ、まだ積み上げフェーズ。
焦って減速する必要はなく、20年近くは積み立てを続ける前提で家計を回す。
新しいファンドには手を出さず、SBI証券で持っている主力に少しずつ絞っていく方向で進めます。
ファンドの整理は、いきなりやるのではなく、これからの積立の中で自然に整える形が現実的かなと思っています。
そして、少額でいいので「売って使う」経験を積んでおきたい。
たとえば、来年のお正月の家族旅行費用を、ちょっとだけインデックスファンドから取り崩してみる。
それだけでも、「売って使う」という体の動かし方が少し練習できる気がします。
次の一手
もし、私と同じように「いつ売るんだろう」と考え始めた方は、まず取り崩しの方法(定率・定額)の違いを知っておくのがおすすめです。
これだけで、自分の家計に合った出口のイメージがぼんやりと見えてきます。
そして、出口戦略は急いで決める必要はありません。
ただ、考え始めるのを先延ばしにすると、退職直前で慌てることになる気がします。
40代前半は、出口を「準備運動として考え始める」ちょうど良いタイミングだと、最近思っています。
※将来のリターンを保証するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。本記事は2026年5月時点の制度と私個人の経験に基づいています。4%ルールは経験則であり、すべての状況に当てはまるわけではありません。
参考:リベ大「つみたて投資で増えたお金の取り崩し方について解説」(出口戦略を考えるきっかけになった動画)



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